巻き爪を防ぐ「正しい爪の切り方」専門家が解説

日常的に行う何気ない「爪切り」が、知らず知らずのうちに巻き爪を招いているかもしれません。巻き爪研究所が2024年9月に実施したウェブアンケートでは、巻き爪に悩む人のうち約44%が「爪の切り方の誤り」を原因として挙げました。
本記事では、足の専門家が誤った爪の切り方とそのリスクを詳しく解説。
この記事を読んで、正しい爪の切り方を身につけ、巻き爪のリスクを大幅に減らしましょう。
なお、爪の切り方以外の原因や対策については下記の記事をご覧ください。

巻き爪は間違った爪の切り方で発生する
巻き爪の原因|第一位は「爪の切り方・ケアの方法」
▶ 巻き爪に悩む300人に聞きました
あなたの巻き爪の原因と考えられるものを全て選んでください。

※本アンケートは、2024年09月2・3日に調査会社Freeasyにて実施したウェブアンケート(事前スクリーニングをした巻き爪に悩む対象者300名|男性103名・女性197名)を対象としています。
調査結果によると、全体の約44.0%の回答者が巻き爪の原因として、爪切りを中心とした「爪のケア方法」を挙げました。
実際、当メディアが運営する巻き爪研究所でも、巻き爪ケアを希望する方の中で「爪を切りすぎ」や「伸ばしすぎ」が巻き爪の原因となっているケースが多く見受けられます。
何気なく行っている爪の切り方が、巻き爪の発生や悪化につながっているのです。


巻き爪の人が爪を切りすぎてしまう背景
▶ 巻き爪に悩む300人に聞きました
巻き爪による痛みは、どのような場面で発生することが多いですか。(複数選択可)

※本アンケートは、2024年09月2・3日に調査会社Freeasyにて実施したウェブアンケート(事前スクリーニングをした巻き爪に悩む対象者300名|男性103名・女性197名)を対象としています。
アンケート調査では、巻き爪による痛みを感じやすい場面として「爪が伸びてきた時」と回答した人が最も多く、48.33%にのぼりました。
これは、約2人に1人が爪の成長過程そのものが痛みの引き金になっていることを示しています。
痛みを回避しようとして爪を過度に短く切ってしまい、深爪を招くことで、かえって巻き爪を悪化させてしまうケースも見受けられます。



爪を切った直後は、痛みの原因となっていた爪先がなくなるため、症状が一時的に和らぎます。その結果、「巻き爪が痛くなったら爪を切る」という行動が習慣となります。
しかし、爪を過度に短く切りすぎると、指先の皮膚が盛り上がり、次に伸びてきた爪がその皮膚に食い込んでしまいます。この状態が繰り返されることで痛みが再発し、巻き爪が悪化する悪循環に陥ってしまうのです。
その結果、深爪が常態化し、本来あるべき正常な爪の長さに戻すことが難しくなります。
巻き爪の人が爪を伸ばしすぎてしまう背景
爪を短く切りすぎる人もいる一方で、「爪の伸ばしすぎ」は高齢者に多い現象です。
足の爪を自分で切るには身体の柔軟性が必要ですが、年齢とともにその柔軟性が低下し、自力で爪を切るのが難しくなります。その結果、爪が伸びた状態で放置されやすくなってしまうのです。
さらに、巻き爪が進行すると通常の爪切りでは切りにくくなるため、適切なケアができず、爪の伸長が進むことも一因です。
また、巻いた爪を他人に見せるのが恥ずかしいという心理も働き、他者にケアをお願いできずに、結果として爪が伸び過ぎてしまうケースが見られます。


爪が長くなると、靴や床との接触が増え、衝撃が特定の部分に集中しやすくなります。適切な長さであれば、指先全体で均一に衝撃を分散できますが、長すぎる爪はそのバランスが崩れ、変形しやすくなります。
さらに、長い爪は乾燥しやすく硬くなるため、柔軟性が失われます。
結果として、爪が長くなると歩行時の圧力や靴の圧迫の影響を受けやすくなり、巻き爪が悪化する原因となります。
間違った爪の切り方5選


1. 深爪(爪を深く切りすぎる)
深爪は、最も巻き爪のリスクを高める切り方です。特に足の親指を深く切ると、周囲の皮膚が盛り上がり、爪が皮膚に食い込みやすくなります。
2. 手と足の爪を同じタイミングで切る
手の爪は足の爪よりも約2倍早く伸びるため、手の爪の伸びるペースに合わせて足の爪を切ると、足の爪を切りすぎてしまう可能性があります。
3. 一度に大きく爪を切る
爪を一度に大きく切ると、爪に過度な負担がかかり、形状が変形しやすくなります。少しずつ切ることで、爪の形を整えながら切りすぎを防ぐことができます。
4. 爪を丸く切る
爪を丸く切ると、爪の端が皮膚に向かいやすくなり、食い込みのリスクが高まります。また、爪床(爪が皮膚とくっついている部分)ぎりぎりまで切ると、爪床が後退し、爪の面積が小さくなるリスクもあります。
5. 不適切な爪切りの選び方
爪切りには「テコ型(一般的な爪切り)」と「ニッパー型」があり、さらにテコ型は「水平刃(直線刃)」と「曲線刃」にタイプが分かれます。
各タイプの特徴を理解せずに使用すると間違った爪切りに繋がり、巻き爪のリスクが高まります。
正しい爪切りやニッパーの使い方は別記事で詳しく解説しています。



正しい爪の切り方ガイド
適切な足の爪の切り方を理解し、実践することで、足の爪トラブルを未然に防ぐことができます。
ここでは、足の爪切りに関する基本的な知識について説明します。
適切な爪の形状を維持する
爪の形を整えるためには、5つのポイントがあります。

1. タイミング
手の爪と足の爪では切るタイミングが異なります。
▶ 手の爪切り
・頻度:1〜2週間に1回
・手の爪は伸びるスピードが早く、生活の中で欠けたり引っかかったりしやすいため、こまめなケアが必要です。
▶ 足の爪切り
・頻度:3〜4週間に1回
・足の爪は手の爪に比べて伸びるスピードが遅く、切る頻度も少なくて済みます。
※ただし、巻き爪・厚い爪・高齢の方は、伸び方に個人差があるため状態を見ながら調整することが大切です。
2. 爪の長さ
爪は指先と同じぐらいの長さにそろえて切るのが理想的です。
爪の伸びた白い部分(遊離縁)が気になってギリギリまで切ってしまう方がいますが、それでは深爪になってしまいます。
3. 爪の形
爪の形は「スクエアオフカット」が理想的です。
爪の長さは指先にそろえ、爪先を平行にまっすぐ切り、爪の角を少し丸めた四角形に整えることで、巻き爪のリスクを抑えることができます。(詳細は次の章で説明します。)
4. 爪切りの選び方
足の爪の形をきれいに保つには、水平刃(直線刃)の爪切りがおすすめです。
曲線刃の爪切りは爪を丸く切りやすいため、形の崩れにつながりやすく、巻き爪予防には向いていません。
水平刃の爪切りを使うことで、爪をまっすぐ整えやすくなり、巻き爪のリスクを抑えることができます。
5. 爪の切り方
爪切りで最も大切なのは、爪にできるだけ負担をかけないことです。
乱雑な切り方をしてしまうと、爪が割れたり、二枚爪になったりと、さまざまな爪トラブルの原因になります。
爪を切る際は、一気に切ろうとせず、少しずつ切り進めることで、爪への負担を抑えることができます。特に、足の爪が厚く硬くなっている方は、無理に切らず、より慎重に行うようにしましょう。
巻き爪を防ぐ爪の切り方|スクエアオフカット
ここでは、巻き爪を防ぐための正しい爪の切り方「スクエアオフカット」についてご紹介します。
スクエアオフカットとは
スクエアオフカットは、爪を指先のラインに沿って平行にまっすぐにカットし、爪の角をヤスリで少し丸みを帯びた四角形に整える方法です。

この形状を維持することで、爪を切りすぎることを防ぎ、強度を保ちながら巻き爪の予防につながります。

実践してみてね。
スクエアオフカットを実践する際のポイント
以下のポイントを意識することで、爪切りの仕上がりが安定し、トラブルの予防につながります。
爪先をまっすぐ切る
爪先をまっすぐに切ることで、爪の端を切りすぎるリスクが減少します。
水平刃(直線刃)の爪切りを使い、一気に切らず、少しずつ細かく切ることで、爪への負担を抑えながら、適切な形に整えましょう。
爪ヤスリを併用する

爪の両端を残すことで、爪の角や縁が皮膚に食い込むリスクを抑えることができます。
爪の角をあえて残して切り、後からヤスリでなだらかに整えることで、深爪の予防にもなり、巻き爪のリスクを大幅に軽減できます。
爪切り後の保湿
巻き爪の原因のひとつに、爪の乾燥があります。爪が乾燥すると変形しやすくなり、さまざまな爪トラブルにつながります。
そのため、爪切り後の保湿ケアも重要なポイントです。
保湿クリームやネイルオイルを使って、爪やその周りをしっかり保湿し、爪の健康を保ちましょう。
正しい爪の切り方|すでに巻き爪の場合
巻き爪が進行すると、爪が変形したり、厚く硬くなったりして、爪切りが難しくなることがあります。
ここでは、すでに巻き爪になっている場合でも実践できる、爪への負担を抑えた切り方をご紹介します。
爪切り前の準備
爪が巻いている場合は、切る前の準備がとても重要です。
入浴や足湯で爪を柔らかくする
爪が巻いていたり、厚く硬くなっている場合、そのままではスムーズに切りにくくなります。まずは、爪をしっかり柔らかくしましょう。
37〜40度のぬるま湯に、10〜15分ほど足を浸すことで、爪が柔らかくなり、切りやすくなります。
爪の汚れの落とし方
足湯や入浴後に、石けんを泡立て、爪ブラシや歯ブラシを使って、爪の間にたまった汚れをやさしく落としましょう。
爪の間に汚れが残ったままだと雑菌が繁殖しやすく、巻き爪から細菌感染を引き起こす可能性があります。そのため、爪まわりを清潔な状態に保つことが大切です。
テコ型の爪切りではなくニッパー型を使う

通常の爪切りだとうまく爪を切れない場合は、ニッパー型の爪切りを使いましょう。
ニッパー型は刃先を大きく開くことができるため、厚くなった爪や、巻きが強く皮膚に食い込んだ爪にも対応しやすいのが特徴です。また、少ない力で切れる点も大きなメリットです。
▶ ニッパーを使う際の注意点
ニッパー型の爪切りは、厚い爪・変形した爪・高齢者の爪などにも対応しやすい一方で、使い方を誤ると深爪・欠け・出血につながりやすい道具です。
→ 体の柔軟性が低く、切り口を目視できない場合や、握力が弱い場合には、ニッパー型の爪切りはおすすめできません。
ニッパー型爪切りの使い方
手順1:ニッパー型爪切りの使い方水平に刃を当てる
爪に対して刃を水平に当て、どこを切るのかラインをしっかり確認します。
手順2:印をつける
切りたいラインに沿って、刃で軽く印をつけます。この時点ではまだ切らず、目印として利用します。
手順3:切り込みを入れる
印をつけたラインの半分ほどの長さに沿って、水平に切り込みを入れます。急いで一気に切ろうとせず、少しずつ進めるのがポイントです。
手順4:完全に切り離す
切り込みを入れた部分を、接合部からラインより奥に行かないように、垂直にカットして完全に切り離します。
手順5:手順の繰り返し
この流れを繰り返し、爪全体を少しずつ切り進めて、スクエアオフカットの形に仕上げます。
巻き爪の場合も爪の角は切り落とさない
巻き爪の場合でも、爪の角は切り落とさないことが重要です。
正しいスクエアオフカットを実践し、爪の角はヤスリで丁寧に整えることで、切り残しによるトラブルを防げます。
爪の端を斜めに切ってしまうと、目で確認しにくい細かい棘状の切り残しが皮膚を傷つけ、炎症や化膿を引き起こす恐れがあります。
正しい爪の切り方|すでに深爪の場合
深爪の場合、爪を無理に切らずに、保湿や保護を重視して自然な再生を促すことが大切です。
しかし、爪を切りたい場面もあるでしょう。そんなときは、以下の方法でケアしてください。
爪の汚れを落とす
深爪は炎症になりやすいので、清潔な状態を保つことは重要です。
石鹸を泡立てた状態で、爪ブラシや柔らかい歯ブラシを使って、爪やその周囲に溜まった古い角質や汚れを優しく落としましょう。
使用する道具の選定
通常の爪切りよりも、細かく正確にカットできるニッパー型爪切りを使用するのがおすすめです。
通常の爪切りでは、爪に埋め込まれた端が切り残されることがあり、これがトゲ状になって皮膚を傷つける恐れがあります。
切断後の仕上げ
カットした後は、必ず爪やすりでエッジを滑らかに整えましょう。

深爪では皮膚が盛り上がりやすいため、鋭い切り口が残っていると皮膚に刺さり、炎症や化膿を引き起こす可能性が高くなります。
以上のケアを実践することで、深爪の状態でも無理なく爪の健康を回復させ、今後のトラブルを防ぐことができます。
正しい爪の切り方|炎症・化膿・出血の場合
巻き爪が悪化して炎症や化膿、出血を伴う場合は、特に慎重なケアと適切な判断が必要です。
以下の点に注意し、爪切りを行いましょう。
炎症している場合
患部の消毒
患部を消毒して清潔な状態に整えてから爪切りを行うことで炎症の悪化を防ぐことができます。
手指や道具の消毒
手指や爪切りに使用する道具も消毒し、雑菌が入らないようにします。特に家族と共用で爪切りを使っている人は要注意!
痛みが強い場合は中止
痛みが強い場合は、無理に爪を切るのはやめましょう。無理に続けると炎症がさらに悪化し、化膿する可能性があります。
このような場合には、医療機関や専門の治療院で爪切りをしてもらいましょう。
化膿・出血している場合

巻き爪で化膿や出血が見られる場合は爪切りは行わず、医療機関を受診しましょう。
このような状態で自分で爪を切ると症状が悪化する恐れがあります。適切な治療を受け、まずは症状を抑えることが最優先です。
爪切りに関するQ&A
消毒:消毒液で患部をしっかりと消毒します。
保護:切りすぎた箇所を絆創膏やガーゼで保護し、爪が適切な長さになるまで保護します。絆創膏やガーゼはこまめに交換し、清潔な状態を維持しましょう。
乳幼児の場合:爪が柔らかく薄い乳幼児には、指が見えやすく、小さい爪にも対応しやすい「ハサミ型の爪切り」がおすすめです。
高齢者の場合:年齢が増すにつれて爪の水分量が少なくなり、爪が厚く硬くなる傾向があります。そのため、巻き爪研究所が開発したような「幅広で開口部の大きな爪切り」がおすすめです。ニッパーは身体がの柔軟性が低下していたり、握力や視力が弱くなっている場合は危ないのでおすすめしません。
足の爪:足の爪はスクエアオフカットに整えましょう。端を残し、爪先をまっすぐに切ることで、巻き爪のリスクを減らします。
手の爪:基本的にはスクエアオフカットに整えるのが理想的ですが、手は細かい作業がしやすいように爪に丸みをつけても問題ありません。ただし、爪の伸びた白い部分(遊離縁)をすべて切るのは避けましょう。


まとめ
巻き爪を予防し、健康な爪を保つためには、正しい爪の切り方と日々の適切なケアが欠かせません。
この記事で紹介した方法や注意点を意識することで、巻き爪のリスクや悪化を大きく減らすことができます。
スクエアオフカットを実践し、爪切り後の保湿を習慣化することで、トラブルを未然に防ぎましょう。
なお、爪の切り方以外にも、巻き爪にはさまざまな原因があります。「なぜ巻き爪になるのか」「どんな対策があるのか」をより詳しく知りたい方は、以下の記事もぜひ参考にしてください。







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