その陥入爪、自分で治せるかも!状況別のセルフケアで痛みを解消



陥入爪は症状の進行段階によっては、セルフケアが有効な場面がありますが、場合によってはセルフケアで状況が悪化することもあります。この記事では、セルフケアで対応できるケースと医療機関を受診すべきケースを具体的に解説。
この記事を読んで、陥入爪の悩みを解決する正しい第一歩を踏み出しましょう!
まずは自分で治せるレベルかチェック!
陥入爪は症状によって適切な対処が変わるため、まずは、セルフケアで改善が見込める陥入爪なのかを見極めることが大切です。
セルフケアで改善が見込めるケース
初期段階の陥入爪であれば、セルフケアで改善する可能性があります。以下のような軽い症状の場合は、セルフケアを試してみましょう。

爪の食い込みがまだ浅い
軽い痛みや圧痛がある程度
皮膚の軽い赤みや腫れがある程度
セルフケアでの改善が難しいケース
陥入爪の症状が進行すると、セルフケアでは改善が難しくなります。
自己判断でセルフケアを続けると、症状が悪化したり治療期間が長引くリスクがあるため、以下のケースのような場合はまず医療機関を受診しましょう。

激しい痛みがある
爪の周りがひどく腫れている
皮膚から膿が出ている
糖尿病などの基礎疾患がある
医療機関で受けられる治療については、こちらの記事で詳しく解説しています。



陥入爪を自分で治すための方法は?
陥入爪のセルフケアは大きく以下の3つの方法に分かれます。
症状改善:症状悪化の要因を見直し、症状を改善する
感染予防:清潔な状態を保ち、感染を予防する
痛みの緩和:爪と皮膚の接触を軽減し、痛みを和らげる
「とにかく今の痛みをどうにかしたい!」という場合は、まず「痛みの緩和」から始めましょう。
ただし、効果的に症状の改善や悪化防止を考えるのであれば、「症状改善」と「感染予防」も並行して行うことが重要です。
ここから、それぞれの具体的なセルフケアの内容を詳しく解説していきます。
陥入爪のセルフケア1 症状改善
陥入爪の症状改善には、日々の習慣の見直しが不可欠です。
ここでは、陥入爪を効果的に改善するための重要なポイントと、具体的なセルフケア方法をご紹介します。
正しい爪切り:スクエアオフカット
爪切りの基本である「スクエアオフカット」は、陥入爪の予防と改善に非常に重要です。
陥入爪の爪切り方法については、詳しくはこちらの記事にまとめているので、併せてお読みください。

適切な靴選び:足に合った靴を選ぶ
陥入爪の予防・改善には、足に合った靴選びが重要です。
足先が窮屈な靴は爪を圧迫し、症状を悪化させる原因となります。またスリッポンなどは、歩行中に足が靴の中で動きやすく爪が衝突するリスクがあるので要注意。
靴を選ぶ際は、足先に1cm程度の余裕があり、靴紐やマジックテープでしっかり固定できるものを選びましょう。

足の負担軽減:足を休める
足への過度な負担は、陥入爪の悪化を招きます。
長時間の歩行や立ち仕事、足に負担のかかるスポーツは、爪への圧迫やむくみを引き起こし、症状を悪化させる可能性があります。
仕事などで避けられない場合は、こまめに休憩を取り、足を休ませるように心がけましょう。


上記以外の「陥入爪の原因」について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

陥入爪のセルフケア2 感染予防
陥入爪はその特性上、細菌感染のリスクが高い状態にあります。一度感染症を引き起こすとセルフケアでの改善は困難になるため、日頃からの予防が非常に重要です。
ここでは、陥入爪の感染予防が重要である理由と、ご自宅で実践できる具体的なケア方法を解説します。
陥入爪の感染リスクが高い理由
足元や爪の間は、高温多湿で雑菌が繁殖しやすい環境です。陥入爪によって炎症を起こすと、皮膚のバリア機能が低下し、細菌感染のリスクが高まります。

細菌感染が起こると、炎症の悪化、膿の発生、肉芽の形成などを引き起こし、症状が著しく悪化する可能性があります。
不衛生な状態は感染リスクを高めるだけでなく、治癒を遅らせ、治療を長期化させる要因にもなります。

「感染予防セルフケア」のやり方
用意するもの
爪ブラシ
手指用の消毒用アルコール(濃度70%以上)
患部用の消毒液(刺激の少ないタイプ)
綿棒
ティッシュ

消毒の手順
1. 足の洗浄
38〜40℃程度のぬるま湯に5〜10分程度足を浸します。 刺激の少ない石鹸を使い、指の間や爪の周りを爪ブラシを用いて優しく丁寧に洗います。
2. 手指の消毒
石鹸と流水で30秒以上しっかりと手を洗います。その後、消毒用アルコールを手に適量を取り、 指先、指の間、手のひら、手の甲、手首まで20秒以上しっかりと揉み込みます。 爪の間や指先も忘れずに消毒しましょう。
3. 患部の消毒
消毒液を清潔な綿棒に十分染み込ませ、患部とその周辺を優しく消毒します。 綿棒はこすらずに、押し当てるように塗布しましょう。
4. 乾燥
清潔なティッシュペーパーで、余分な水分を優しく吸い取るように拭き取り乾燥させます。 炎症した皮膚を刺激しないように注意しましょう。

陥入爪のセルフケア3 痛みの緩和
陥入爪の痛みや炎症を緩和するには、爪と皮膚の接触を軽減する直接的なアプローチが有効です。
痛みの緩和に有効なセルフケア

テーピング
爪と皮膚の接触をテーピングを用いて緩和させ、陥入爪の症状の改善を目指す方法です。
テーピングによって、爪が皮膚に食い込むのを間接的に防ぐことで、痛みや炎症を軽減する効果が期待できます。
コットンパッキング
爪と皮膚の間にコットンを詰めることで接触を緩和させ、陥入爪の症状の改善を目指す方法です。
爪と皮膚の間にクッションを作ることで、物理的に爪が皮膚に食い込むのを防ぎ、痛みや炎症を軽減する効果が期待できます。

陥入爪が痛いときのセルフケアは、テーピングがおすすめ


陥入爪のセルフケアとして、テーピングとコットンパッキングはどちらも有効な手段です。
どちらもドラッグストアなどで手軽に購入でき、ご自宅で簡単に行えるのが魅力ですが、中でも初心者の方におすすめなのがテーピングです。
テーピングは、コットンパッキングよりも手順がシンプルで再現性が高く、ご自身でも簡単に安全に行うことができます。


コットンパッキングのデメリット
1. 長時間コットンを詰めることによる衛生環境の悪化
コットンは湿気を吸収しやすいため、長時間使用すると細菌が繁殖して傷口から感染するリスクがあります。
そのため、最低でも1日1回はコットンの交換が必要です。
定期的にコットンを交換していた場合でも、意図せず取り残しが発生していることも多く、取り残しが生じると感染リスクが余計に高まります。
2. コットンを交換する際に発生する爪や皮膚への負担
必要以上にコットンを詰めてしまうと爪が剥がれたり、割れてしまう危険性があります。
また、コットンを無理に詰めたり取り出そうとした際に皮膚が傷つき、炎症が発生する場合もあります。
反対に詰め込むコットンが小さすぎると効果が薄くなるため、正しい効果を得るためには爪の状態によってコットンの大きさを調整する必要があります。




陥入爪の痛みに効果的なテーピングの巻き方を解説
陥入爪の痛みを効果的に改善するには、正しい手順でテーピングを行うことが重要です。
ここでは必要なアイテムと具体的な手順、注意点を解説します。

陥入爪の痛みに効果的なテーピング
準備するもの
伸縮性のあるテーピング(幅25ミリ)
消毒したハサミ
やり方(動画)
【動画の手順をおさらい】
テープをハサミで、6センチ程度にカットします。
炎症した皮膚はなるべく避け、食い込んだ爪ぎりぎりの場所にテープを貼ります。
貼り付けたテープを、らせん状に指の反対側に軽く引っ張ります。
そのまま足の甲側にテープを斜めに巻きつけて貼ります。


陥入爪のテーピングを行う際の注意点
効果的にセルフケアを行うためにも、リスクや注意点を知っておきましょう。
テープを強く引っ張りすぎない
テーピングは爪が食い込むのを防ぐために行いますが、テープを強く引っ張りすぎると、爪や周りの皮膚に負担がかかり、血流が悪くなることがあります。
テープの強度は、症状に合わせて調整し、痛みや痺れを感じたらすぐに貼り替えましょう。
炎症している部分には貼らない
炎症を起こしている皮膚に直接テーピングをすると、刺激になって炎症が悪化することがあります。
炎症が広範囲に広がっていてテープが貼れない場合は、医療機関に受診し、炎症を抑える処置を行いましょう。
毎日交換する
テーピングは、雑菌が繁殖するのを防ぐため、1日に1回を目安に交換しましょう。
不衛生な状態でのテーピングは感染のリスクを高めるだけでなく、治癒を遅くする原因にもなります。
皮膚トラブルに注意する
テープの材質や粘着成分、摩擦などによって、かぶれやかゆみなどの皮膚トラブルが起こることがあります。
皮膚トラブルが発生した場合は、すぐにテーピングを中止し、必要に応じて軟膏を使用して患部の回復に努めましょう。



陥入爪・セルフケアについてよくある質問
自分の爪の状態に合わない器具を使用すると、炎症を悪化させるリスクがあるので注意して選びましょう。
※爪先に装着するタイプの器具が多いため、爪を1.5〜2ミリ伸ばす必要があります。
ただし、化膿している場合は悪化する可能性があるため、抗生物質配合の塗り薬を使用してください。
症状が改善しない場合、医師に相談してください。
痛みの程度:触れると少し痛みがある程度で、普段はそこまで気にならない
炎症や腫れ:肉芽周囲の赤みや腫れがわずかにある程度
肉芽の大きさ:肉芽の大きさが数ミリ程度
出血や感染:肉芽から出血したり、感染の兆候がない
肉芽に関してはこちらで詳しく解説しています。

まとめ
陥入爪は、症状の進行度合いによってセルフケアでの改善が見込める場合と、医療機関での治療が必要となる場合があります。
まずはご自身の爪の状態を正しく把握し、セルフケアで対応可能かどうかを見極めることが重要です。
自分にあったセルフケア方法で、陥入爪を解消しましょう。




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陥入爪って、自分で治せたりするの?