巻き爪の痛み撃退 ガイドブック!3種類の痛みと効果的な対処法を徹底解説


この記事は、そんなあなたを救う【巻き爪の痛み撃退 ガイドブック】です。
巻き爪の痛みを3種類に分け、それぞれの原因や適切なアプローチを解説します。間違った方法では、余計に痛みを悪化させる恐れもあるので自己判断は要注意。
この記事を読むことで、あなたの痛みに合った対処方法を学び、巻き爪の痛みを根本から撃退しましょう。
巻き爪はどうしてこんなに痛いの?
巻き爪って、どうしてあんなに痛いのでしょうか?「ちょっと触れただけでもズキッとする…」と感じたことがある方も多いはずです。
ドラマやアニメで、爪を剥がすシーンを見て「痛そう…」と感じたことはありませんか?
実はあの痛みは、「爪のまわりに神経がたくさん集まっている」ことが原因なのです。
指先や爪のまわりは、実はとても敏感な場所
私たちの手足、とくに指先や爪の周辺には、触覚・痛覚・温度感覚を感じ取るための高感度な神経細胞が密集しているため、通常は硬くて厚みがある爪が守ってくれています。
でも、巻き爪になると爪が内側に巻き込み、皮膚や神経を圧迫・刺激するようになります。その結果、ほんの少しの接触でも強い痛みを感じてしまうのです。

爪の構造を知ろう
痛みの種類をより深く理解するために、まずは爪の構造について簡単に解説します。
爪は、皮膚の角質が新陳代謝を繰り返して硬く変化したもので、以下の3つの主要な構成要素から構成されています。

爪母(そうぼ)
爪の根元に位置し、新しい爪を作りだすところです。この領域が健康でないと、爪の成長(爪甲の硬さや厚み・伸び方)に異常が生じることがあります。
爪甲(そうこう)
硬いケラチン(タンパク質)で構成されている層です。爪甲は、爪母からの新しい細胞によって持続的に生成されます。これにより、爪は連続して新しい成長を遂げることができるのです。

爪床(そうしょう)
爪甲の直下に位置する皮膚の軟部組織です。直接目で見ることはできませんが、栄養を供給する血管や神経が豊富に存在します。神経が集中しているこの部分が圧迫されることで、痛みを感じるようになります。
つまり、爪甲(そうこう/見えている爪の部分)がまっすぐに伸びず内側に曲がってしまうことで、爪床やその周辺の皮膚にある神経を圧迫・刺激することによって巻き爪の痛みが生じるのです。
さらに、巻き爪の原因には「爪母(そうぼ/爪をつくる根元の組織)」の機能低下も関係しています。爪母が正常に働いていないと、爪は健康的な形に成長できず、もともと巻きやすい形の爪が生えてきてしまうのです。
このため、爪先だけをケアして巻き爪の形を一時的に改善しても、根本の原因である爪母の働きが回復していなければ、再発のリスクが高まります。これが巻き爪が何度も繰り返されやすい理由の一つといえるのです。
巻き爪の痛みは3種類

巻き爪に関連する痛みは、主に以下の3つのタイプに分類されます。

刺痛
これが最もイメージしやすい痛みの種類でしょう。爪甲が爪床に深く食い込むことで生じる、鋭い痛みのことです。「チクッ」としたり「ズキッ」としたりする痛みとも言えます。
爪が硬く鋭いほど、皮膚を容易に傷つけやすくなるため「加齢に伴う爪の硬化」や「爪の切り残し」などがあると、このタイプの痛みが発生しやすくなります。
特に歩行時や靴下・ストッキングを着用する際に、痛みが増す場合があります。
圧迫痛
巻き爪ではない爪をグッと押してみてください。締め付けられるような、鈍い刺激を感じるかと思います。
爪甲の湾曲によって爪床やその周囲の皮膚が圧迫され、継続的な刺激が加わることで痛みが発生しているのです。特に歩行時は爪が常に圧迫されやすく、痛みが強まることが一般的です。
爪が厚く硬いほど、この圧迫感は強まります。
炎症痛
刺痛が発生した際に、周囲の組織が炎症を起こし、赤みや腫れ・熱感を伴う痛みが生じる場合があります。持続的に「ズキズキ」とする痛みが続いたり、患部が「ジンジン」と脈打つ痛みを感じることも多いです。
炎症がさらに悪化すると、細菌感染が発生して化膿することもあります。爪周囲の衛生環境が悪いほど炎症や膿が発生する可能性が高まります。
患部が赤く腫れ上がり、熱を持っている感じがする場合、炎症による痛みが考えられます。痛みが持続する場合や膿が見られる時は、速やかに消毒し、清潔に保つことが大切です。


このように「巻き爪の痛み」と言っても痛みの原因が3種類あるため、迅速かつ効果的に痛みを緩和させるためには、それぞれの痛みに適した対処をすることが重要となります。

痛みの種類に応じた対処法
では、それぞれの巻き爪の痛みを緩和させるための対処法を見ていきましょう。
炎症痛・刺痛を減少させるには?
爪が皮膚に刺さる痛みなので、爪と皮膚を接触させない方法が効果的です。特に即効性と効果に優れている「おすすめの方法」は、テーピングや絆創膏、コットンを使った応急処置です。

テーピングや絆創膏、コットンで爪と肌の間に空間を作ることで、摩擦や圧迫を和らげ、巻き爪の刺すような痛みを軽減することができます。具体的な方法は下記にまとめているので、気になる方は読んでみてください。

圧迫を抑制させるには?
爪が特に圧迫されるのは、爪が靴下やストッキングなどに覆われている状況や、歩行時に爪が履き物と接触している場合です。
そのため、以下のような観点に注意することが大切です。
・足や爪をしめつけるような着圧の高い靴下やストッキングは履かない
・サイズの合っていない靴は履かない
・歩行時に靴の中で足が動くような履き方をしない
圧迫痛が強いと感じている人は、上記の詳細な説明やそれ以外の観点も記載しているこちらの記事も、併せてチェックしてみてください。

炎症を抑えるには?
炎症の痛みは爪自体が引き起こしている痛みではないため、炎症が引けば痛みも緩和されます。炎症を抑えるには、足を清潔に保つことが何よりも重要です。
指や爪の間の汚れを丁寧に洗った上で、抗炎症薬を使用しましょう。症状を一時的に和らげるために冷却パックを使うことも効果的です。


痛みの有無にかかわらず、放置は厳禁
巻き爪は痛みが少ないと、見逃されたり放置されることがよくあります。しかし、これまでお話ししたように巻き爪は様々な原因で悪化するリスクがあるため、症状が進行すると突然、日常生活に支障が出たりします。

その痛み、本当に巻き爪が原因?
爪に痛みが生じた場合、そのすべてが巻き爪によるものとは限りません。先述したように、刺さるような痛みや圧迫痛、炎症痛は巻き爪の可能性が高いですが、もし痛みの原因が巻き爪ではない場合、巻き爪の対策を施しても効果は期待できません。
巻き爪以外で痛みを引き起こしている場合には、以下のようなものが挙げられます。
ジュクジュクした痛みは「細菌感染」の可能性あり

爪の周囲が赤く腫れ、膿がたまっている場合、化膿性爪囲炎(かのうせいそういえん)やひょう疽(そ)などの細菌感染が疑われます。これらは細菌が原因で炎症が生じ、腫れや膿による痛みが強くなることが特徴です。
膿が出ている場合には自己判断で膿を押し出すのは避け、皮膚科での診断を受けるようにしましょう。
その他の痛みは「病気」が原因の可能性あり
爪全体が痛かったり爪の中に痛みを感じる場合、糖尿病やグロムス腫瘍、爪白癬(つめはくせん)などの病気に罹患している可能性があります。
特に、爪の厚みや色合いに異常が見られる場合は注意が必要です。一般的な巻き爪の状態と異なる場合は、一度医療機関を受診することをお勧めします。

初期症状の見分け方
巻き爪が発生するといくつかの初期症状が表れます。これらを早期にキャッチすることで、巻き爪判別ができ、巻き爪の痛みを未然に防ぐことができます。
【巻き爪の初期症状】
・爪の端が以前よりも内側に巻き始める
・爪の色が変色し始める(白や黄色、黒ずみ)
・爪の端を押すと痛みを感じる
・爪の周りの皮膚に軽い赤みや腫れが見られる
・爪の下の皮膚が固くなる
・歩くときに足の指に違和感や軽い痛みがある
・靴下やストッキングを履くと違和感や軽い痛みが出る
・以前よりも爪切りがやりにくくなる
・爪に厚みや硬さが出てくる
こういった巻き爪の初期症状が1つでも見られたら、巻き爪の可能性があります。自分の爪が巻き爪なのかどうか、まだ曖昧な人はこちらの記事で確認しましょう。

▶ 注意
巻き爪の初期症状を見逃して適切なケアを怠ると、日に日に痛みが強くなって、日常生活に支障をきたすこともあります。
突然の巻き爪は誰にでも起こり得る!

巻き爪は多くの人が抱える足トラブルの一つであり、決して他人事ではありません。ちょっとしたことがきっかけで、誰でもなりうる可能性があるのです。
「爪が巻く力」と「爪を押し返す力」
全ての巻き爪は「爪が巻く力」と「爪を押し返す力」のバランスが崩れることで発生します。

爪にはもともと自然な湾曲がありますが、通常は歩行時に足の裏全体で地面を踏み込むことで、爪全体に適度な圧力がかかり、この湾曲が正常な範囲に保たれています。
しかし、爪に不均等な圧力がかかり、そのバランスが崩れると、爪が巻き始めるリスクが高くなります。
爪のバランスが崩れるきっかけには、以下のような行為が挙げられます。
【爪のバランスが崩れるきっかけ】
・窮屈な靴の着用
・外傷による爪の損傷
・体重増加
・運動不足
爪のバランスが崩れるきっかけ(=巻き爪になる原因)は他にもあります。網羅的に全20個の原因をピックアップしましたので、自分の巻き爪の原因が気になる方は、こちらの記事をチェックしてみてください。


まとめ
巻き爪の痛みは、日常生活に大きな支障をもたらす厄介な問題です。しかし、その痛みの種類(刺痛・圧迫痛・炎症痛)を理解すれば、それぞれに合った適切な対処法を取ることで、痛みを和らげることができます。
まずは痛みの原因を把握することで、快適な生活を送るための第一歩を踏み出しましょう!
【まとめ|効果的なアプローチ】
刺痛:テーピングによる応急処置
圧迫痛:靴の履き方・選び方
炎症痛:抗炎症薬
今回は自分でできる「巻き爪の痛みを和らげる方法」を中心にお伝えしましたが、最も即効性と効果に優れているのは「巻き爪矯正」です。
爪が巻くことで痛みが生じているので、巻いている爪を正常に戻せば痛みがなくなります。巻き爪研究所が行う巻き爪矯正は、94%の方が1回目の矯正で痛みの緩和を感じています。

巻き爪の痛みが辛い人や日常でストレスに感じている人は、巻き爪矯正をご検討ください。

